あなたの土地の境界標は大丈夫?

土地は、国民生活の基盤であって、宅地造成、道路や橋を構築する公共事業の場合もすべて、境界を確認することから始まります。 美しい建物や橋は目に見えますが、それを支える境界標は縁の下の力持ちのような 役割を果たしています。 私たち土地家屋調査士の仕事は、土地活用のすべての原点をなす境界標設置から始まります。 境界紛争や境界のトラブルの事前防止、取引の安全、公共事業の促進、土地、建物 の財産の保全など、暮らしの礎である土地の境界を安定させることが、私たち土地家屋調査士に与えられた使命であります。

境界標の設置法

境界標は、境界の点又は線の位置を表すための標識(目じるし)です。杭の頭部には、点の位置を特定するしるしが付いています。
下図のように、境界標を正確に使い分けして設置しないと、杭により示された境界線が異なる結果となる場合がありますので注意が必要です。

境界標がなくて困った事例

《事例1 》
隣との境に、おじいさんが作った古い板塀がありました。腐食が激しいので10 年くらい前に取り壊しそのまま放置していました。 ところが、最近になってお隣が、何の話もなくフェンスの垣根を作りました。どう見ても斜めに曲がって私の敷地に越境しているように思いますので、その旨申し入れしましたが、隣は一向に聞き入れてくれません。 そこで、航空写真を取り寄せ、昔は直線であったことを主張していますが、一向にはかどりません。木造の塀を取り壊す前に境界標を入れておけばこんなことにならなかったと、現在悔やんでいます。

《事例2 》
隣との間に、けやきの木が植えてあり、お互いに、この木を中心に何の不安もな く敷地を利用してきました。家を建て替える機会に境界標を設置しようとして、立会いを求めたところ、隣では、このけやきの木は、境界より6尺下がって植えたのだから境界は私の方に6尺寄ったところにあると言い始めました。 このけやきの木は40年くらいの老木だし、父はとっくに亡くなっているし、けやきの木を植える前の境界は何だったのか、どう考えても納得できなくて、いまだに家も建て替えられないで困っています。 境界は樹木のようなものではあてにならないことが、身にしみて分かりました。

《事例3》
父が亡くなって、相続財産の分割をするため、畑の分筆登記が必要となり立会いをお願いしました。隣の親父さんは健在で毎日耕作をしています。私は、市役所に勤めていますので畑のことは、よく分かりません。 つまり、お隣との間には世代の違いができました。そのために境界の証言について自信がなく、父が生きている間に聞いておけばよかったと悔が残り物悲しい思いでした。 境界は、自分で分かっているだけでは十分ではなく、子供のためにも永久保存ができる標識を設置し、世代が変わっても対応できるようにしておく必要があることがよく分かりました。

《事例4 》
家の新築をするため、境界の立会いをお願いしたところ、3軒の方は、快く応じてくれましたが、残りの北側の家では、私が家を建築すると日影になるためか機嫌を損ねて応じてくれません。 コンクリートの杭1本のことで仲たがいして、一生お隣と付き合いがうまくいかないことになるとは、夢にも思っていませんでしたので、こんなことなら早く境界標を埋めておけばよかったと、情けなく思う日々です。後悔先に立たずとはよく言ったものですね。

《事例5 》
市役所から、道路の境界を明示するから立ち会ってほしい、という通知を受けとりました。当日立会いをしたところ、私の塀の内側まで道路敷きだと言うのです。 土地を譲り受けたとき、確かに境界石があって塀を作ったはずだと言いましたが、 いくら捜しても見つかりません。工事のときに、工事屋さんが、取り除いて、 もとに戻さずそのままにしていたのでしょう。せっかく設置した境界標を管理していなかったために、とんでもないことになったことを反省しています。


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